低侵襲脊椎内視鏡手術(UBE)とは?

当院では、新しい脊椎手術の一つである「脊椎内視鏡手術(UBE)」を導入しています。これまで脊椎手術は、顕微鏡や拡大鏡(ルーペ)を用いた方法が主流であり、安全性の高い治療として広く行われてきました。近年では、患者さんの身体への負担をより軽減する低侵襲手術が世界的に普及しています。
今回導入したUBE(Unilateral Bi-portal Endoscopy)は、内視鏡を用いた新しい脊椎内視鏡手術です。約5〜7mmほどの小さな皮膚切開を2か所作り、1か所から内視鏡カメラを入れて背骨や神経を観察し、もう1か所から手術器具を入れて治療を行います。
当院ではこれまで膝や肩などの内視鏡手術を多数実施してきた実績があり、その経験を活かして本手術を導入しています。2024年より国内外での研修を重ねて技術の習得を進め、脊椎内視鏡手術専用の機器を整備することで、安全に実施できる体制を整えています。
特徴
身体への負担が少ない低侵襲手術
従来の手術では約5cm程度の皮膚切開が必要でしたが、UBEでは約7mm程度の小さな切開を2か所作るだけで手術が可能です。また、水を流しながら手術を行うため、手術後の感染リスクが低いことも期待されています。
具体的には、以下のような利点があります。
- 筋肉へのダメージが少ない
- 出血が少ない
- 手術後の痛みが比較的少ない
また、水を流しながら手術を行うため、手術後の感染リスクが低いことも期待されています。
高解像度カメラによる精密手術
UBEでは高解像度の内視鏡カメラを使用します。
高解像度の内視鏡カメラを使用することで、神経や椎間板、靭帯などの組織を拡大して詳細に観察することが可能です。そのため、より正確な神経除圧が期待されます。
入院期間の短縮が期待できる
傷が小さいため、回復が早くなる傾向があります。
患者さんの年齢や持病などにより入院期間は変わる場合があります。
手術の安全性について
内視鏡手術は身体への負担が少ない反面、出血などにより視野が悪くなる場合があります。 脊椎の手術では神経が近接しているため、安全性が最も重要です。そのため、手術中の状況に応じて、安全を優先し従来の顕微鏡手術へ切り替える場合があります。
また、複数の部位を同時に治療する必要がある場合など、すべての患者さんに本手術が適しているわけではありません。病状に応じて最適な治療方法をご提案いたします。
対象疾患
脊椎内視鏡手術をご検討の方へ
福岡県では、脊椎内視鏡手術の導入はまだ限られており、特にUBEを実施している医療機関は少ない状況です。
当院では、以下の体制を整え、脊椎内視鏡手術を行っています。
- 内視鏡手術の豊富な経験
- 専用内視鏡機器の導入
- 安全な手術体制
脚のしびれや痛み(坐骨神経痛)、腰痛などで日常生活に支障を感じている方は、お気軽にご相談ください。
お問い合わせ
当院では脊椎内視鏡手術の豊富な実績があり、充実したフォローアップ体制で患者さんをサポートいたします。
ご不明な点がございましたら、当院までお気軽にお尋ねください。
整形外科医師
富永 冬樹
日本脊椎脊髄病学会 指導医
脊椎脊髄外科 専門医
日本整形外科学会 専門医
日本整形外科学会 認定脊椎脊髄病医